「何の絵?」
あたしが絵を見ながら尋ねると、ノゾミは笑顔でこう答えた。
「人間カードの絵!」
「人間カード?」
何かのアニメやマンガのことかな?
でも、ノゾミってそういうの好きだっけ?
ノゾミは頷き、カンバスに書かれたカードを指差しながら語りだした。
「このカードは人間を閉じ込めることができるすごい物なんだよ! 閉じ込めるのには、相手の弱みを握る必要があるんだけど。でも、そうすればカードという名の牢獄に入れる事ができるの!」
「へえ。何かの物語の設定?」
真剣な目で話すノゾミに、あたしはちょっと呆れながらそう言った。
「そう思うよね! 人間カードの中に閉じ込めた相手には、プリズンアクセスリーダーってのを使えば会いに行くこともできるんだけど、けっこうお金がかかるの!」
「うん、うん」
これだけ熱意を持って話すノゾミを見るのは初めてかもしれない。
そんなノゾミの姿を見るのは初めてだったから、あたしは真剣な表情をした。
これが全ての始まりだったんだけど。
