人間カード



体育館の倉庫には、あたしの机と椅子が投げ込まれていた。


最近、机と椅子を隠すのはここが多い。


校庭に捨てた時は、学校内でちょっとした問題になったからだ。


まあ、担任の教師は結局は見て見ぬふりをしたわけだけど。


よくこんな面倒な事するな。


あたしは机の上に椅子を逆さに乗せて、体育館から教室に運んだ。


教室内に入ると静けさが広がり、みんながあたしに視線を向けてくる。


それもほんの一瞬のことで、すぐに元のうるさい空気が広がる。


ノゾミを見ると、あたしの事を心配そうに見ていた。


そんなノゾミの視線には応えることなく、あたしの場所に机をドカっと置く。


「いたっ」


後頭部に何かが当たった感触がして振り向く。


足下には、丸められた紙屑が落ちていた。


よくあること。


よくあること。


そう自分に言い聞かせないと、自分の中ではやっていけないんだ。


あたしが黙って席に座ると、ちょうどチャイムが鳴って担任の教師が教室に入ってきた。