「君は友達の犠牲になってここに来た。その事実だけで人生が終わる。悲しいなあ。君の人生は悲しいことばかりだ」
刃物男は、靴の裏を俺の顔にこすりつけてきた。
その足に噛みつこうとしたが、刃物男は振り払って俺の顔面に思いっきり蹴りを放ってきた。
視界がぐるぐると回る。
「ど……ど、どうして俺たちの……事を?」
「ははは。人間カードにおいて、相手の事を調べるのは基本的なことだろ。君みたいな初心者はだいたい足を踏み入れた段階で狩られるけどな」
再び、顔面に押し当てられる刃物男の靴底。
革と血の臭いが交じり、何だか息をするのが辛かった。
「さてさて、佐久間リクくん。重要なのはここからだ。話の続きは別の場所でしたい。さっきから言っているが、ここから一刻も早く出なきゃいけないんでね」
「お……俺は……この場から……動かない」
クスリと意味深な笑み。
刃物男は、懐から何かを取り出した。
「別に頼んでいないよ。佐久間リクくん」
手に持っていたのは、白紙の人間カードだった。
