意味深に笑う刃物男。
俺はそんな態度を無視して、次の言葉を発した。
「それでは、さっそく取引を始めたいのですが、その前にトレードするカードを拝見させていただけないでしょうか?」
よしよし。
予定通りの言葉を言えた。
これはマモルとの作戦で絶対に必要だった部分。
ユウカの父親のカードを確認してからじゃないとこの作戦はほぼ意味がないからな。
刃物男の目つきは変わらずで、俺の事をじっと見ている。
突き刺すような視線に、俺は向かい合いながら言葉を発し続けた。
「一応、俺も取引するにあたって目的のカードがないと意味がないんで。そのあたりはきちんと確認しておきたいんすよ」
そう言っても刃物男は、煙草を口にくわえて俺の言葉に返事をする様子がない。
ここで考えられる事は二つだ。
ユウカの父親のカードを持ってきていない、または横流ししてしまった。
もしくは、出し惜しみをしているか。
ここは少し大きな態度に出た方がいい。
俺がそう切り出そうとした瞬間、刃物男が静かな声でこう言った。
「面白いね。佐久間リクくん」
