「それにしてもこんな若い方だったとは驚きです」
きた。向こうは俺たちの事を少しでも探ろうとしてくるのは予想済みだ。
緊張よりも、隙を与えないようにする方が勝っている。
「文面からもう少し歳が上かなと思っていましたが、大学生くらいですか?」
ここで乗り切って、ラブホテル内に入ればこっちのもんだ。
こっちの情報はなるべく向こうに与えないようにってマモルから言われてるもんな。
「いやあ、そこらへんは答えられないっすよ。こっちもそれなりにあるんで」
「ははは。すみません。別に何かを探ろうとかそんなつもりはなかったんですが、ついつい訊いてしまいました」
横に立って歩いてる俺だからこそわかる事だが、刃物男の表情からは苛立ちが伝わってきた。
愛想笑いで、全く心の底から笑おうとしていない。
こいつには何かがある。
そう確信した瞬間だった。
やっとの到着したエスペラント。
無事にスイートルームの確保に成功した俺は、少しだけ安心できた。
