審査に通過して、自分の目で人間カードの公式ホームページを見た時は心臓がドキドキしたな。
同時にこんな事を思ったんだ。
ユウカの父親は人間カードになって正解だったんじゃないか、って。
あの父親が居なくなれば、ユウカの生活はだいぶ楽になる。
それに、父親を追い詰めたその女を人間カードにしようって事も考えた。
最低だよな。
応援してる、支えたい、守りたいとか思ってるのに、ちょっと考えるとそういう考えが生まれてくる。
人間なんて、そんなもんだと思うけどさ。
でも、マモルは本気でユウカの父親を探していたんだ。
相手にコンタクトとって約束まで取り付けて、さらにはユウカの父親を奪還する為の完璧な作戦まで立ててさ。
感心する以外にないね。
そんなマモルとユウカとのやり取りを見ていて、俺も協力しなきゃって思ったんだ。
自分だけ蚊帳の外は一番嫌なんだ。
本気で悲しんでいるユウカの役に立ちたい。
俺が、人間カードになるオトリ役をやるってのをマモルが了承してくれた時は嬉しかった。
こんな重大な役目、信じている相手じゃないと任せてくれないだろ?
