そんなユウカのお父さんが失踪した。
ユウカはいなくなったお父さんを心の底から心配して、俺たちの前では珍しく何度も涙を流していた。
借金だらけで、飲んだくれて、ギャンブル好きのどうしようもない父親。
でも、それでもユウカにとっては、たった一人の家族なんだよな。
俺、その辛い気持ちはよくわかるんだ。
きっと俺がユウカと同じ立場だったら同じような気持ちを抱いていたと思う。
だから、見つけてやりたい。
そう思ってたよ。
行きつけのパチンコ屋や、飲み屋なんか毎日全部回ってさ。
でも、見つからなかった。
そしたら、マモルが見つけたんだよな。
あいつはすげえよ。
頭が良いから。
俺なんか、どうしてもマモルとユウカと一緒に居たくてぎりぎりで大学に入れたくらいだし。
ユウカのお父さんは、自分では想像もつかない事態になっていた。
いくらマモルだからと言っても、ちょっとは疑ったね。
人を閉じ込められるカードが存在するなんてさ。
そうだ。
人間カードだ。
