「りさ、俺、決めた!」

「な、何を決めたの?」
いきなり決めた! と言われても...

「その、結婚相手とりさと一緒に住む!」

はぁー。なぜそうなる。

「あの、お父さんにたかしと付き合ってるのばれて、別れなきゃいけないの。だから、さようなら。」

そして、走り去って行く。はずだったのに、
腕をつかまれた。

「別れるのを強制されても、お前は俺の事まだ好きだろ?」

「ごめん。結婚相手にしかもう、興味ない。ばいばい。」

ふうー。大丈夫だったかな? 私の演技。

なんか疲れた。

そうだ。実家に帰ろうっと。


この時、ゆうとが私の事を見てたんだって気付いてなかった。