梅雨が来ると私は、胸が苦しく締め付けられる。
もうあれから4年
ねぇ、凪沙?
私達は沙織が居なくなってから変われたのかな?
少しは、あの日から前に進めてるのかな?
凪沙、ずっと貴方は藤ヶ谷先輩と会わないで居るつもり?
それが沙織への償いなの、それであなたが後悔しないといいきれるならそれでいい。


この時思いもしなかった。
数時間後、偶然の出会いをするなんて思ってもなかった。

それは、大学1年の夏休みでその日は雨が降っていた。
何時間がたっただろう、傘を刺さずに私は立ち尽くしている。
夏の季節に降る雨。
いつからだろう、あの日と同じ季節。
あの日から変わってしまった。
いつからかな?
あの雨の日から、誰にも弱みを見せず、笑うこともなく4年が過ぎた。
どうして、また…私はこうして一人になる。
「凪沙…」