こんなに好きなのに……届かない想いがある。
自分の部屋のベッドにうずくまり、自分を両手で抱きしめる。
こんなに悲しいなら気づかなければよかった。
抱かれなければよかったと考えてしまう。
後悔したくないからと抱かれたのに…後悔でいっぱい。
訳のわからない感情が私を苦しめる。
行き場のない想いが私を苦しめる。
ピンポーン
玄関からの呼び鈴にも出る気力もないのに…何度も鳴らす呼び鈴にイラつき仕方なくドアを開けた。
「……」
「いるならさっさと出ろ」
「……どうして⁈」
真斗がそこにいることに戸惑い、思わずドアを閉めようとする。
それを制してズカズカと中に入ってくる真斗。
「どうしてだと…わからないならこうするまでだ」
私の顎をグイッと捉えて唇を塞いでくる。
わかんないよ。
結婚するんでしょう⁈
「……やっ、なんで」
「俺だけを見ろよ」
再び、唇を塞いで優しく蕩けるキスを落としていく。
唇が離れる度に
『俺を好きになれよ』
『他の男なんて見るなよ』
せつなく囁く。
これが愛情からくるものなのか欲望からくるものなのかわからないけど…私を求めてくれるなら……
再びあなたを受け入れる。



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