あなたに恋してる


やられた…

シャツを返してと文句が言いたくてもいえない状態だった。


「まずは場所とりだね」

えみりの後をついて歩いていると…

「美雨⁈」

聞き覚えのある声に振り向くとそこに立っていたのは海パン姿の……。

「悠ちゃん…」

「……こんなところでなんて偶然だね。友達と2人なら俺らと合流する⁈てか、合流して…そんな水着の美雨を見つけてほおっておいたって大也が知ったら俺、殺されるからお願い」

わざとらしくウインクして微笑んでいるから負けてしまう。

「お兄ちゃんいるの⁇」

「あぁ…真斗もいるよ」

真斗の名前にドキッとして尻込みしてしまう。

「…えっ…お兄ちゃんもいるなら『合流させてください』いいや…」

えみりの大きな声で私の声はかき消えてしまった。

一緒に茶屋までビールを買って真斗とお兄ちゃんがいる場所まで行くと、女の人も数人いて楽しんでいる真斗にショックを受けている私。

「大也、美雨ちゃん拾ってきた」

悠ちゃんの声にいっせいに振り向く人々
の視線の中、2つの痛い視線。

1つはお兄ちゃん

もう1つは……真斗

どうしてそんなに怒っているの⁇
迷惑だったのかな⁈