あなたに恋してる


「うん…」

じゃーんと鞄から取り出すビキニ。

「これ、美雨の分ね。どうせ水着なんて持ってないんでしょう⁈」

はい…コンプレックスなんだもん。

黒いフリルのついたビキニを手渡されるけど…これ…露出多くない⁈

「私、これ着ない。えみりの水着がいいな…交換して⁈」

「ダメよ…美雨の為に私が選んだんだからこれを着て男たちを悩殺するのよ」

悩殺って…いまどき使う⁈

「やだ…これ隠れる部分少ない。えみりの水着ならこの胸隠せるもん」

「美雨…それは嫌味かしら⁈羨ましいぐらい大きな胸してるんだから見せびらかしなさい」

睨みをきかしたえみりがこうなってしまったら言うことを聞くしかない。

後々…恐ろしいから素直に水着を着だした。
水着の上からシャツを羽織ればいいし…

「やっぱりそれにして正解だったわ。これは没取」

とシャツをえみりにとられる。

えっ…そんな…

「さぁ、行くわよ」

手を捕まえられて更衣室から出ると砂浜には沢山の人集り。

私より露出の多い水着を着ている女の人がたくさんいた。

呆気にとられてる私に気づき

「美雨のビキニなんて可愛いもんでしょう⁈」

と微笑んでいるえみり。