あたしは、水を止めるために必死に蛇口をひねる。 「あちゃー」 ひねり終わったとき、可愛らしい単語が聞こえ、彼に視線を向けると、心配そうにあたしの体操服を見ていた。 そんなことより、なんでここに五十嵐くんがいるの・・・!? 「自分の試合終わったからだよ」 体操服から目を離すと、あたしに視線を合わしそう告げた。 「な、なんで、それを・・・」 「君の口がそう言ってたから」 「そ、そっか・・・。おつかれさま、です」