あぁ、早く周りの女子たちいなくならないかな~
あたしは、黒板の上にある時計を確認する。
あ、もうじきだ・・・!
「チャイム、鳴る」
輪の中から聞こえた彼の声。
その言葉に、取り巻きの女子たちは目を輝かせ、コクコクと頷くと、ぞろぞろとその場を離れて行く。
実はこの時間が、あたしの大好きな時間だったりする。
ちらっとしか見えない彼が、はっきりと目に映るからだ。
無表情でもかっこいいけど、やっぱり・・・
「笑った顔、見てみたいな~」
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