時間が止まったように感じた。 優しい彼の瞳に吸い込まれる。 周りの景色が見えなくなって、ここの教室にはあたしと五十嵐くんの二人だけしかいないと勘違いしてしまいそう。 ドキドキして、どうしていいのか分からないけど、それはどこか心地よくて、 本当に時間が止まってしまえばいいのに、そう思っちゃう。 すると、彼の口が小さく動いた。 「ま、た、ね」