女子の輪の中から、ちらっと彼の表情を盗み見る。 なんであんなにかっこいいんだろう・・・? 頬杖をついて、どんなに女子に話しかけられても、動じない彼。 まぁ、悪く言ったら無表情。 でも、そんな姿でさえも様になってしまう、彼は、この学校の王子様で、 「かっこいい・・・」 あたし、安永里緒菜(やすながりおな)の想い人でもある。 そして、あたしはその光景を羨ましいなんて、思いながら見つめているのだ。