・・・五十嵐くん!? この場所から少し離れたところに、彼の姿を見つけたのだ。 あたしの心臓は、トクンと一つ小さく脈を打つ。 なんでここに五十嵐くんがいるの!? って、そんなのあたしが知るわけないじゃん。 きっと、雑誌を読みにきたんだよね。 うん、うん。もしかしたら、ここから家が近いかもしれないしね。 一人で納得し、表情の見えない彼の横顔を盗み見れば、 五十嵐くんに話しかけたい・・・。 そんな願望が、頭の中をぐるぐると駆け巡った。