【完】暴走族くんと、同居はじめました。






「大丈夫?」



突き飛ばされて尻餅をついた私に、お姉さんが手を差し出す。



「あ、すみません…。」



おずおずとその手を取る。



「やーねぇ、そういうときは、ありがとう、でしょう?」



ふわっと微笑んだお姉さん。



「あ、ありがとうございます…。」



照れ臭くて、思わず視線を落とした。

だってだってだって!!

ほんと美人なんだもん。



「あらぁ!可愛い!!ねぇあなた、バイト探してるんでしょ?私のところこない?」



えっ、お姉さんの…?

っていうか、なんでわかったの…。


バイト探してるって。




「あなたの手に、たくさんの求人のビラあるし、すぐわかるわよ!」



そっか…、お姉さんの話だけでもきいてみよっかな。




「あの、詳しく聞いてもいいですか?」





私がそう言うと、お姉さんは満面の笑みで微笑んだ。