「飛鳥…?どうしたの?」
片方の手は私の顔の横についていて、もう片方は私の頭を撫でている。
確かに見たことない飛鳥だし、少し怖いけど、私の頭を撫でている飛鳥の手はいつも通りだ。
「なぁ七彩、お前さ、前も言ったけど、危機感とかないのかよ?」
危機感…って。
「……ないよ。飛鳥だもん」
飛鳥だから。
危機感なんてない。
「結局、俺は…、七彩にとってそういう存在なんだよな」
…どういう、こと?
「七彩なんて、もう知らねぇ」
飛鳥は、私の頭を撫でていた手を、そっと頬、唇とと移動してきた。
「あ、飛鳥…、なにやって…っ」
熱くなった体のせいで、ベッドがさらに冷たく感じる。
飛鳥の体重も少しかかってくる。
暗くてよく飛鳥の顔が見えない。