七彩は…、それでいいのだろうか。
チラッと七彩を見るけど、驚いてるだけで、なんも変化ない。
コイツ、俺とふたりきりって気づいてない?
「涼子さん、お店は…?」
「大丈夫よ、お休みするわ」
お前はそっちの心配かよ!
大丈夫なのか?七彩俺とふたりきり大丈夫なのかよ!?
……全然意識されてないってことか。
「あぁ、そうそう」
母さんはポンッと思い出したように手を叩くと、にこーっと笑った。
「七彩ちゃん、飛鳥と
“ふ・た・り・き・り”だけどよろしくね?」
わざと、ふたりきりを強調しやがって。
あっと声をあげてその事態に気づいた七彩は、キリッと俺を睨み付けてきた。