【完】暴走族くんと、同居はじめました。








「……?」




着替えようとしているの、わかってるハズなのに。


で、出ていかないというのかこの野郎。






「飛鳥……?」




うーん、ぼーっとしてるのかな。




ったく、女の子が着替えようとしてんのに、ぼーっとして、出ていかないとは。


この男に常識というか、そういうマナーはないのだろうか。






……ううん、多分ないんじゃなくて。




私が、女子に見られてないだけかなー?

私のこと、ゴリラとか言ってたもんね。





そのことに、少し胸がチクリと痛んだ気がした。







「飛鳥!!」



「わ!!」



大きな声で呼ぶと、我に返ったように肩をビクつかせた飛鳥。






「私、着替えたいんだけど」



気づいてる?大丈夫?





「え?あぁ、ごめん。」



飛鳥はそう言ってそそくさと部屋を出ていった。






うん?



なんか様子がおかしい?