その声は、
「え、なんでですか、涼子さん……」
飛鳥のお母さんの、涼子さんだ。
「あのね、今日はお店閉めてるの。
夕飯の時話すことがあるから、3人で食べましょうね?」
「あ、はい……」
珍しいなぁ。
なにがって、お休みにすることとか、私たちに話すことがあるのとかも。
そして、それを夕飯の時に、というところが。
いつもの涼子さんならこの場で言っちゃいそうなのに。
それってつまり、
「俺と、七彩に関わる話なのかよ?」
そう、飛鳥の言う通りだ。
そういうことになる。
飛鳥の真面目な顔に、涼子さんはうーん、と顎に手を当てて考えてるけど、
「そーねぇ、お楽しみで!」
てへっと笑って返された。
高校2年生の息子がいながらのこの若さとキレイさ。
どうしたら、こんな仕草しても可愛いのだろうか。