やべぇ…、泣きそう。
いや、泣かないけど。
なんていうか……無性にイライラするし、悲しい。
……娘を嫁に出す気分なのか?
これが?
……違う気がする。
「飛鳥?」
俺のベッドで、なんの警戒心もなく、ニコニコと笑う七彩を、メチャクチャにしてやりたくなる。
腹が立つ。
……なんで俺、こんな気持ちになってんだ。、
あーー!!もうわかんねぇ。
「七彩……」
七彩の髪に、指を通す。
綺麗な黒髪だ。
「な、なにする、の!?」
髪を触る俺の手を小さい手で掴んで、顔を真っ赤にさせている七彩。
今、どうしようもなく、
コイツが、可愛いって気づいてしまった。