【七彩Side】
わかるわけがない。
晴飛くんを好きか、輝夜を好きか。なんて。
私は、飛鳥の部屋を出て、制服も着替えずに自分のベッドにダイブしていた。
……灯り、まぶしいな。
晴飛くんは、いい人だと思うし、この学校唯一のまともな人だし。
仲良くなりたいと思う。
もっと話したいと思う。
……けど、好きかって言われると、どうだろう。
まだ会ったばかりだし、よく知らない。
……なら、輝夜が好きってこと?
正直、最近の私の気持ちは、これに近い。
輝夜は楽しくて、みんな私に優しく接してくれて。
警察に追いかけられたりもしたけど、たくさん笑った。
笑い合った。
もう、
「嫌いなわけ、ないじゃん……」
大嫌いだったヤンキーが、
何故かこんなにも、居心地のいい友だちになっているなんて。