「えっと……、晴飛くん。
もう、暗くなってきたし、帰ろうか」
外はもう綺麗な紅い空じゃなくて、薄暗くなっていた。
「そうだね」
うわぁ!
黒い禍々しい何かがまだ晴飛くんの回りにうようよしてるよ!!
……おかしいなぁ。
さっきから、なんか最初見たときの、爽やかな晴飛くんじゃないような。
「ねぇ晴飛くん。」
「なに?」
にこっと笑いながら振り向く晴飛くん。
笑顔が少し怖い。
「私、なんか晴飛くん怒らせちゃったかな?」
そう言うと、晴飛くんは目を見開いた。
「なんで……?」
「え!なんか……さっきから様子がおかしいというか……」
「おかしいって?どんな風に?」
ひえええ……、
メガネがキラッて輝いたような気がする。
もうそんな気さえする。
絶対気のせいなんだろうけど。


