「は…?バイク?」
「お前…、ジョギングってバカ?」
……話が噛み合わない。
走るって言ったよね?ね?
言った言った。
「七彩ちゃん、走るって、バイクでってことだよ。つまり暴走するんだよ」
千尋が笑いを堪えながら言ってくる。
超地味に傷つく。やめろ。
「バイクで暴走?
世間様の迷惑でしょやめなよ」
「いや、暴走族ってそういうものデショ?」
直が困ったように言ってくるけど、
え、そういうもんなの?
「…とりあえず、その暴走に、七彩は連れてくから」
「無理、やだ、犯罪に加担したくない、この俺様自己中野郎」
「お前…っ、最後のは関係ねぇだろ…」
いや、事実だし。
「お前に拒否権…」
「そのクッッサイ台詞何回吐くの!?
この俺様自己中バカ総長!!」


