「あのね七彩ちゃん、俺らがこれから…
走ってくるんだよ」
……はぁ、
ずいぶん溜めたわりには案外普通。
「七彩?驚かないのか!?怒らないのか!?」
無駄に驚く平太に、
「え?なんで?だって走りに行くんでしょ?
いってらっしゃい」
「七彩ちゃんも一緒だよ?」
本当にいいの?とでもいいそうな千尋。
「やだよ。走るの嫌いだもん」
「え?お前走れんの?」
走れないとかあるわけ?
と聞きたくなる咲人の言葉に、
「…意外だねぇ~~」
ほぅ…、と感心する直。
…とりあえず、走るのに私が付き合う意味がわからない。
飛鳥がなにか言いたそうだ。
なに言われても疲れることなんてしたくないけどね
そう言おうと思って口を開く、
そのとき、
「ジョギングなら勝手にしてきてね?」
「バイク乗れんのかよ」
と、2人の声が重なって、
「「「え???」」」
「え?」
全員の声が重なった。


