思わず耳をふさいだ私に、飛鳥はしてやったり顔で微笑んだ。
「楽しそうだろ?」
「なにがよ、まだわかんない」
「こんなん雰囲気だけで楽しくなんね?」
「個人の差って面白いと思う。」
ただ叫んでるのを見て、楽しそうってなるの?
それとも飛鳥は、自分の号令にみんなが叫んだのがうれしいのかな?、
あ、でも総長ならいつもやってるだろうし、そんなことでいちいち喜ばないか。
感覚のズレかな?
と、首をかしげていたその時。
「これから行うあることに……、
ワクワクするんだよ、七彩ちゃん。」
後ろから声がしたので振り向くと、他の4人がいた。
「千尋…、これから行うこと、私聞いてない」
「飛鳥から聞いてねぇのか?
理由も知らないできたのか?バカなのか?」
咲人はそう言うと、バーカバーカと、平太と連呼してくる。
小学生か…。
っていうかほぼ強制だったし。
私もきたくてきたわけじゃない。


