「なに、すんだよ七彩!」
うわぁ、涙目になってる。
これぞ鬼の目にもなんちゃらってやつね。
「…ちょっと、説教として。」
「だから、なんで俺が」
「…一緒に登校してもいいけど、人の目もあるんだから。
まさか、自分が人気者の総長さんって忘れてないよね?自分でいってたもんね?」
「…だからなんだよ、」
あ、やっぱり否定しないんだ。
このナルシスト…。
「…わかってるんだったら、わたしのこと、
ちゃんと見張っててよね」
……意外と、嫌がらせも辛いときあるんだから。
私はそっと、おでこを飛鳥の胸へ傾けた。