「じゃあ私、もう寝るから。」
千尋にはあとでみんなから説明してもらおう。
会わないで勝手に寝るのもあれだけど。
「おー七彩チャン、おやすみ~。
ポニーテールもいいけど、2つ結びもいいよ!」
うわぁ…。
なんかご機嫌取りはじめたよ。
ヒラヒラと手をふる直。
直の行動なんて読めている。
「うん、ありがとう直。
あとさ、一応言っておくけど…」
「ン?」
私は今までにないくらいの低い声を、
腹から出した。
「タンス開けたら、どうなるかわかってるよね?」
「「「!?!?」」」
精一杯睨み付けたつもりだ。
私はそのまま部屋を出た。
「エ…。七彩チャンこわくね?」
「俺もさっき洗いもの手伝ってるとき思った」
「直、俺もあとがこわいから開けるなよ?」
一斉に飛鳥の声に頷く。
…なんて会話を、七彩は知らない。