弘樹はうつむきながら、首を横にふった。
「…いいよ。
お前、倉庫はいれよ。
…じゃがいも頼んだら早く出てこいよ」
どこまで見ても小学生だな。
ちっちゃいし、
なんでそんなに強気なのか。
「弘樹、ありがと。
すぐ出てきてあげるから。」
ふんっと私は弘樹に背を向けると、倉庫へ歩き出した。
そのとき、
「俺、言っとくけど、中学3年生だから。
背はちっせえけど。
来年には高校生だから。
お前、俺のことどうせ小学生とか思ってるんだろうから言っておくけどな」
弘樹の憎たらしい声が聞こえた。
私はゆっくり振り向くと、その声に返した。
「来年、でしょ。
なってから高校生って言いなさい。
餓鬼。」
「は!?クソ七彩!!!」
なんで呼び捨てにしてんの!?
ったく、
年下のくせに。
けど、ヤンキーなのに、なかなかかわいいと思ったのも、事実だったりする。