「ただいま~」

「孤太ちゃん、お帰り」

コタツに入っているおばあちゃんが声をかけてくる。

ストーブに火がついていない。

「あ、ストーブの石油きれちゃった?持ってくるよ」

エアコンのない我が家では石油ストーブとコタツが重要な役目を果たしている。

ポンプで石油をくむ。

しばらくすると、石油の缶がずっしりと重くなった。

両手で抱えてストーブの元へ向かう。