苦しくて、切なくて。
溢れ出る気持ちは止まらない
えっちゃんとの約束なんて
もちろん嘘。
今の私が圭人の前で今まで通り
笑えるかわかんなかったから
気づいたら飛びだしていた
会う約束なんてしていない
でも1人だと、この事実を
受け止められそうになくて急いで
ポケットからスマホを取り出して
LINEを送る
「えっちゃん助けて。どうしよう」
「圭人に、彼女ができちゃった」
えっちゃんは私の親友。
同じ中学出身で、高校では同じクラス。
私の事情を知ってるただ1人の人。
するとすぐ既読がついて、
「愛莉、大通りのファミレス!」
「すぐ行くね!」
と送られてきた。
私はスマホを握りしめながら
重たい腰をあげる。
その時初めて、
テキストやらなんやらと一緒に
あの時のソーダアイスまで持ってきて
いたことに気づいた。
圭人が食べたアイスの何倍も溶けて
ドロドロになっていた。
