この胸のドキドキをなんと言えばいいでしょう


「ね、この手なに?」

「ん?なんのこと?」

「…耳。」



「だって愛莉、
今話聞いてなかったでしょ」

圭人は私の右耳をぎゅーっとより引っ張る



その通りで口を少し歪ませ微妙な表情をしていると、圭人はフッと笑って


「図星」

そう口パクで呟いて私の耳から
パッと手を離して、
また何もなかったかのように歩きだす。