近年、[魔法少女]なる存在と共に[魔女]と呼ばれる存在が魔術協会によって確認された。
件の見滝原に因果律の収束現象が魔術協会により確認されたのだ。
魔術協会とは根源に至ることを目的とした魔術師達の集団。
その最上位こそが魔法使いと呼ばれる者たちである。
しかし、青年ー衛宮士郎は違う。
正義の味方になりたいから。
その目的の為だけに魔術を行使する魔術師。
当然、魔術協会に所属する訳もなくフリーランスの[正義の味方]として世界を渡り歩いていた。
目的が異端ならば戦闘のスタイルも異端。
元々、魔術師とは魔術による遠距離戦を好む。
だが、衛宮士郎は魔術によって複製した武具を用いて近接戦を好む異端の魔術師。
異端であるとはいえ衛宮士郎は協会にとっても都合の良い協力者とも呼べる存在であった。
異端であるからこその依頼。
魔法少女とは協会からすれば異端中の異端である。
しかし、魔女と呼ばれる人に害を成す存在と敵対している以上は異端審問官を送り込むわけにも行かない。
よって衛宮士郎に調査の依頼が舞い込んだ。
これが今回、青年が見滝原に来た理由である。