天使の恋と涙

目的のものはだいたい買い終え、
私のデートの目的は終わり。
さ、帰ろ。

って思ったけど、なぜか本屋に連れてこられた。

「どうしたの?」
「ねぇ、リオ。リオは、俺と同じ大学に来たいんだよね?」

え。そんなこといつ言ったっけ?

「…う、ん。」
「じゃあちゃんと勉強しなきゃね。参考書、買ってあげるからさ。…もう、そんな可愛い顔してもダメ。」

…うるさいんだけど。
仮に私があんたの大学に行きたいとしても、
すでにA判定出てるし。
そんな私の表情を、勉強したくないから、と捉えたのか、
頭を撫でてくる。
彼氏だからってやめてほしい。
…隣に置いておくことは許したけど、触るのは許してないよ。

「分かったよ。買って?」
上目遣いを使いながら、さりげなく手を退かす。
「よしよし。リオは素直だな。」

結局、5冊くらい分厚いのを買った。

重いんだけど。迷惑すぎ。


…あ。いいこと思いついた。
これ、同級生に売りつけようかな。
あのー、名前忘れたけど、
テストがあるときだけ私を頼ってくる子。
名前なんて覚えないけど。
プライドばっかり高い女は嫌い。


でも、お金になると思えば苦じゃなくなってきた。

「じゃあね。
今日はありがとう、和明。」


重いだろうから送ってくって言われたけど。
最初から魂胆はこれだったのね。
うざいから聞こえなかったふりをした。

そろそろ別れよっかな。
思ったよりうっとうしいし。
わりと我慢の限界。
でも、お金だけはあるからな。
…とりあえず、次のATM探しでも始めるか。

見つかったら切ればいいし。