一生分の愛を君へ

仕事を勢いよく覚えた私は、あっという間にホールもキッチンもできるようになっていた。

サラダやお新香を切っている
隣には岳。

焼き場や揚場にたち
テンポよくオーダーをこなす岳を、密かにかっこいいと思っていた。

時折タオルで顔をふき、最後に鼻と口を覆ったままオーダーを確認する姿がかっこいいと思っていた。



岳は要領がよく、もれなく仕事をしながらふざけることも忘れない。
そんな奴だ。

「見て!」


目をキラキラと輝かせた岳は、レタスを一枚顔に当てた。

レタスには3つの穴が開いている。

それはもう、絶妙に切ない顔のように見える穴が。

「困ったなぁ。って言ってる。レタスが。
レタスなのに!自分がまさかサラダになると思ってなかったから。炒めてくださいって言ってる!」

と。
やや長めの説明を添えて、もう一度レタスを顔に当てた。
それを見てみんなが笑う。
岳は、そういうところがいいんだと思う。

私は急いで携帯をだして写メをとり

2人で店長に怒られた。