一生分の愛を君へ


「準備出来てる?」

声の掠れた真人が
今日も私を迎えに来た。

私は黙って車に乗り込み
ただ外を見つめた。

岳のことをたくさん考えた。

昨日と同じように
黒い文字で書かれた看板と立派な会館が私を迎えるのだろう。

たくさんの花で飾られているにも関わらず澱んだ空気は立ち込め
私を飲み込む。


そこからはもうただ涙を流し、岳のことを考えてるだけだった。

回りの景色は進行通りに進んでいるけど。

何故だか岳の笑った顔が
声が思い浮かばなくて。

規則正しい鼓動が
やけに頭に響いて
もう分からなかった。