一生分の愛を君へ

岳が小さく返事をして、ふすまの閉まる音がした。

ふと時計を見ると時刻はもう明け方の3時を過ぎていた。

随分と長いこと飲んでいたんだな。

窓の近くで冷えた私の体に岳の大きな手が触れた。

「飲み直す?」

『…もう少しだけ。』

「さすが舞。」

岳はニヤリと笑ってワインを差し出す。

グラスなんてない。旅館の湯飲みに入ったワインは
岳らしくて、ダサくて
それでも綺麗に光っていた。

『カッコいいじゃん』

二つの湯飲みをコツンと当てて
2人で一気に飲み干した。

『あーもう限界かも!ワインは一気しちゃダメ!』


私は笑いながら畳に倒れる。そんな私を見て岳はいつものように笑った。

「ダッセェなぁ。そんな無防備に寝てるとチューするぞ。」

『言ってろ。』
柄にもなく鼓動が早くなった。
だけどもう耐えられなくて私は静かに目を閉じた。