一生分の愛を君へ

美帆を見ないように、走って広場の外へ向かう。


青春の鐘がある正門の道に辿り着く手前。
芝生とアスファルトの境目で少し振り返る。


拓郎は美帆をステージへ送り出していた。

俺は相棒に頭を下げる。決意を固めて駐輪場を目指した。
青春の鐘の下には、男女数人が集まり話をしていた。
そして1人がカラーンと鐘を打つ。

何となく、ありがとうと言う気持ちになり
走るスピードを上げた。

青春の鐘はもう一度高らかに音をならす。
カラーン
カラーン

舞はどうして、突然この町へ来たんだろうか。

真人が車で一時間以上かかると言っていた。

あんなに偶然が重なって、今日初めて
俺に会いに来た舞。

こんなに嬉しいのは久しぶりだった。

カラーンカラーンと、もっと鳴らして欲しい。もっとも聞きたかった。