一生分の愛を君へ

夕方になり、太陽が少しずつ力を弱める。

中庭では、キャンプファイアの前イベントの準備が進んでいた。
学園祭実行委員会が裏や表を走り回る。

学生たちの大きな声がする。

俺は、変わらぬ4人で購買のアイスを食べていた。


「ダンスもうすぐだな。」

翼が言った。

「昨日のよりすごいらしいよ。美帆が言ってたよ。」
ふうん。

俺は舞を思う。
忘れなくてはいけないのかな。

校舎の中から、実行委員会の人や
出演者がぞくぞくと現れ始めた。

J.H CREW も、その中にいる。

列の最後尾に、美帆とその仲間が見えた。今日もピンクのTシャツを着て俺を見つける。

そして当然のように駆け寄る。

『帰らないよね?』

「…。」

『見ていくでしょう?』

「キャンプファイアまでいるつもり。」

忘れなくてはいけないだろうか。
忘れるべきなのだろうか。

俺は「ダンスを観る」とは言えずに手を振った。

ダンスを観るくらい。付き合うとかそういうんではないのに。
何故だか、深く考えてしまうんだ。