一生分の愛を君へ

小学生の拓郎は、恋多き男だった。

1年生で同級生の母親を好きだと言った。
2年生になって6年生に大好きと叫び。
3年生で通りすがりの中学生を追っかけた。
4年生で教育実習生にプロポーズをして教室中を笑わせた。
どれもこれも目を爛々とさせて、パフォーマンスのような恋愛だった。

確かに5年生の1学期に、教室のおかめインコに「結婚しようぜ」と言ってから
こいつはめっきり恋をしていないように見えた。

「小宮さんか。」

ショートカットで颯爽とした小宮さん。
彼女は今、どうしているだろうか。