一生分の愛を君へ

一応バスケットサークルに入っている拓郎と俺は、ジュースを飲み終えてからサークルの方へ顔を出した。

そのまま19時くらいまで学校に残り、帰路につく。

ベスパを押して拓郎と話をした。

ー小1の時ってなん組だっけ?

ー1・2年は2組。

ー3・4年は?

ー俺が1組で拓郎は3組だろ?

ー5・6年一緒に2組だよね?

ーそうそう。

ーお前1年時丸山さん好きだったよね?

ーちげぇよ。2年ときだよ。

ーあれ?体育館でミサンガの交換したのは?

ーそれ4年の池田さんな。

ーお前チャラいな。

ー小学生だぞ?

ーだってお前中1で彼女出来たじゃん。

ー2週間だろ。しかも入学式の次の日に告白されてよく分かんなかったし。

ーチャラいよ。

ー拓郎だってスカートめくりばっかしてたじゃんよ。

ーあれは青春だよ。ロマンだよ。

ーマジ見境なかったよなぁ。

ーいやいや俺だって選んでパンツ見てたよ。

ー安藤先生のスカートもめくったじゃねぇか。

ーあれはお前。ささやかなる反抗。生徒代表だよ。

ー選んでたんだ。

ー好きな子のはめくってないもん。

ーそうなの?

ー俺5年時から小宮さん好きだったなぁ。


拓郎は真っ赤な夕焼けを見つめた。
「え!?」

初耳だった。拓郎が小宮さんを?
夕焼けを見つめる顔が綺麗なオレンジに染まる。
拓郎は大好きな小宮さんを泣かせた俺が羨ましかったと言った。
水槽を落とした小宮さんとぶつかった俺の間に流れた2人だけの固まった空気が、どうにもこうにも羨ましかったと言った。