一生分の愛を君へ

海風につき、舞の姿を確認。
その後ろ姿はカウンターに突っ伏していた。
勇気を出せ。
声をかけろ。

朝の温い風がガジュマルのはをゆさゆさと揺らした。
新聞配達のお兄さん。俺に力をくれ。
配達のお兄さんを思い出す。たくさん積んだ新聞を、各家庭にばらまくのだ。
丁寧に、一件一件。
お兄さん。力を。

よし。と、ガジュマルを触りドアノブに手を乗せた。
ドアはぎぎっと音をたて、カランカランとベルが鳴る。

カウンターの舞の奥で、木場さんがいらっしゃいと微笑み
手前の舞もそっと俺を見て、確認するように見続けた。
「よう」と声をかけると
ふっと頭をカウンターに戻したので、恐る恐る隣に座る。