二人で月の砂漠記念館の駐車場に座る。美帆は何やら怒っているようだった。
「…あのさ…」
『何で逃げたの?』
細い膝を抱え、地面を見ながら言う。
『さっき。私のこと避けてる?』
「避けてる訳じゃ…」
風が強く、波がザパンザパンと音を立てた。
『…私、想生のことが好きなの。』
「うん。」
『もっともっと近づきたい。』
「うん。」
『…いけない?』
舞のことを思い出そうとした。そうしないとまた、優しくしてしまいそうだから。
「いけなくないよ。」
『だったら…』
「好きな人がいるんだ。」
え?と小さく、聞き返す声が漏れた。
「どこに住んでるのかも、何してる人かも知らないけど。」
黙り込む二人の間を、ビュオッと風が通り抜ける。
美帆は一瞬目をつむり砂を払った。
『なにそれ?誰?』
誰なんだろうか。
「名前と。歳しか知らない。」
なにそれ。ともう一度言う。
なんだろうか。
「ごめん。」
もう一度風が吹き、美帆の長い髪を巻き上げる。
「…あのさ…」
『何で逃げたの?』
細い膝を抱え、地面を見ながら言う。
『さっき。私のこと避けてる?』
「避けてる訳じゃ…」
風が強く、波がザパンザパンと音を立てた。
『…私、想生のことが好きなの。』
「うん。」
『もっともっと近づきたい。』
「うん。」
『…いけない?』
舞のことを思い出そうとした。そうしないとまた、優しくしてしまいそうだから。
「いけなくないよ。」
『だったら…』
「好きな人がいるんだ。」
え?と小さく、聞き返す声が漏れた。
「どこに住んでるのかも、何してる人かも知らないけど。」
黙り込む二人の間を、ビュオッと風が通り抜ける。
美帆は一瞬目をつむり砂を払った。
『なにそれ?誰?』
誰なんだろうか。
「名前と。歳しか知らない。」
なにそれ。ともう一度言う。
なんだろうか。
「ごめん。」
もう一度風が吹き、美帆の長い髪を巻き上げる。


