一生分の愛を君へ

散々騒いで、17時を過ぎる頃。そろそろ片付けろよと言うカールの声で、学生たちは一斉に動き出した。

居酒屋行って飲み直そうと言う声も上がったが
「俺バイクだよ!」
と適当に口実をつけて帰ると話す。
みんなを納得させて帰ろうとすると、美帆が追い付いてきた。

『日付越えるとき、乾杯しようよ。二人で。』
いつものように上目遣いで美帆は言った。
美帆の目がじっと俺を見る。
「今日は予定いれちゃってんだよな。俺たちと。」
という声の先に、拓郎がいた。
「ごめんな美帆。店もとっちゃってんだ。」

美帆は少し不満気に、またメールするからとその場を離れた。
コミニティの駐輪場には、ベスパに跨がる俺と拓郎だけが残った。

「…店とってんの?」

「海風行こうぜ。翼と孝介と。」
酒を飲んでない俺は酒を飲んだ3人にあわせ、ベスパを押し歩いて海風に向かう。
外の風はまた少し冷たくなっていた。