一生分の愛を君へ

美帆はニコリと笑い
『あぁ、冷静になっちゃったかぁ。クソー』
と、そのままソファに倒れ込み眠り始めたので
俺は布団をかけ、食器を洗い、服を着替えて部屋を出た。
鍵を閉めて、外からドアの郵便受けに押し込む。

外は驚くほど寒い。マフラーに顔を埋めて手袋をつけ駐輪場に向かった。
ベスパに寄っ掛かり、孝介に電話をかける。

「もしもし?」

「てめぇ何時だと思ってんだよ。」
「…ごめんなさい」

「…どうした?」

「今なにしてんの?」

「うちで拓郎といたけど。」
「インフルは?」

「大丈夫。うつんねぇよ。来るだろ?」

「行く。」

時間はもう2時を過ぎていた。
美帆の部屋から孝介の部屋までは歩いて40分。
ベスパを押していくと言う俺に、チャリで向かうからと道のりを指定した。

孝介は少々過保護だなと言ったが、実はとても嬉しかった。