一生分の愛を君へ

美帆は、駅から歩いて20分弱。ベスパに乗って5分ちよっと
学校には自転車で15分ほどのマンション2階に住んでいる。

壁がピンクでオートロックで、いかにも女子が一人で住んでそうな建物だ。

ありがとうとベスパから舞い降り
『駐輪場に停めてね。』
と微笑む。

あまりに楽しそうな美帆を見て、俺は少し帰りたい衝動に駆られていた。

建物の二階に上がり玄関を開ける。
『ただいまぁ』
と靴を脱ぐ美帆の後ろを

「…おじゃましまーす。」
と小さく呟きついて上がる。中から温かくいい匂いがした。
「なんの匂い?」

『ん?ご飯』

ふぅんとリビングに入る。
匂いはより強くなり、キッチンのコンロには鍋か置かれ、炊飯器からは湯気が出ていた。