一生分の愛を君へ

『見て、クリスマスコーデ。』
浪花駅前で、美帆はくるりと回った。
どう?どう思う?
と言わんばかりに、ニッコリと俺を見る。

ショート丈のピーコートの下から膝上のニットワンピが覗く。
茶色いブーツを履いて手には何やら紙袋。

一体どの辺がクリスマスなのかよく分からない。

「あぁ…うん?」

『ここ!』

ビシッと指差した先は真っ白のニット帽だ。
「ん。確かにそんな感じ。」
『超適当。想生はクリスマスな感じにした?』

「いや、普通だけど…」

本当に普通だった。

ボーダーのトレーナーに
ジーパンにスニーカー。何が悪い。

「だって家だろう。」
ふぅん、まぁいいやと一言。美帆ふわりとベスパに乗った。

今日もまた、ぴったりと体をくっつけ、何やら鼻唄まで歌っている。
部屋待ち合わせでもよかったが、用があって出掛けるから駅まで迎えに来いと言った。
その収穫が手元の紙袋だろう。
寒い寒い風が
紙袋をカサカサと言わせた。