一生分の愛を君へ

「二人でってのもねぇよ。」
『…。』

「俺、お前といい雰囲気とか狙ってないもん。」

『…。』

「…わりぃけど。」

ギロリとこちらを睨む。

鼓動が速まる。
俺はただただ、泣くなよ?泣くんじゃないぞ?
と願いを込めて、目を見続けた。

遠くで仲間たちの笑い声が聞こえる。

『私別に、デートしてとか言ってないじゃん。』

「そうだけど…」

そういうことだろ
と、思う。

『花火。するだけ。』

だけって。
美帆にとって好きな男と二人ってなんなんだ。

好きな男と自分で言うのもなんだけど。

『まぁいいや。』

と、みんなの元に帰る美帆を見て
俺は密かにホッとした。

美帆は白くて長い足をさくさくと進め
途中でくるりと振り返り、むすっと膨れて再び歩き出した。

海の音と笑い声
むすっと膨れる女の子。
画になるよ。

画になるけど
俺はそれを、舞で見たいんだ。